いよいよ5月20日(木)19:00より、SUGIZO率いるジャムバンドSHAGが、配信ライヴ『LIVE STREAMING FROM TOKYO EPISODE Ⅲ ~THE SHAG STRIKES BACK~』を開催。2020年12月、青山ブルーノート2日間全4公演行なって以来のギグとなる。
現在のSHAGのメンバーはSUGIZO(g,vl)のほか、KenKen(b)、類家心平(tp)、別所和洋(key)、よしうらけんじ(per)、松浦千昇(ds)という面々であり、12月公演においてはSUGIZOがこれまで構築してきたソロの世界観を踏襲しつつ、マイルス・デイヴィスの『ビッチズ・ブリュー』のエレクトリック期を彷彿させるシーンあり、ジョン・マクラフリンのマハヴィシュヌ・オーケストラ、キング・クリムゾン、ピンク・フロイド的なスペーシーな音世界と、各自のソロプレイをフィーチャーしたバンドアンサンブルで魅了。フランク・ザッパのようにSUGIZOの合図で場面展開やソロプレイが加わっていく即興性がとにかくエキサイティング。僕はSUGIZOミュージックの到達点からの新たな第一歩だとも思った。
なお今回は無観客配信ライヴとなるが、SUGIZOのソロ配信ライヴをご覧になったことのある方ならばイメージできるかもしれないが、配信に特化することで作り出される映像演出はいわゆるライヴ作品とはまた違った次元の、圧巻のプレイが体感できるはずだ。12月公演では急逝した近藤等則に対する哀悼の楽曲プレイも行なわれたが、その表現はいわゆる音楽ジャンルなど飛び越えてもちろん世界に発せられるものだ。SUGIZOの普通ならまずまとめられないあまりに多彩な音楽表現の中、そのあらゆる要素が何かのタイミングで飛び出してくるようなスリリングさが味わえるのもSHAGの魅力。そしてインプロヴィゼーションながらも、不思議と楽曲としても成立してしまうような構築性も感じられるのが面白いので、個人的にSHAGはライブ作品のリリースに期待したいところ。
チケットはすでに発売されており、ライヴ配信視聴のみの通常チケット(¥4,500)のほか、ライヴに加えてアフタートーク配信、全メンバーの直筆サインの入った生ライヴ写真セットが特典となるチケット(¥10,000)の2形態で発売中。配信は日本時間の5月27日(木) 23:59(チケット発売はこの日の21:00まで)とたっぷり目のアーカイヴ視聴も可能なので、生で体感するとともにさらにアーカイヴでじっくりと堪能するのもいいだろう。詳しくは下記の特設サイトをご覧いただきたい。
Player 北村和孝