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『全日本ワウ選手権』ファイナル・イベント レポート

ギタリストの定番エフェクターのひとつ、ワウ・ペダルの代表的ブランドであるVOXが主催する、ワウ・ペダルのパフォーマンスに焦点を当てたコンテスト『全日本ワウ選手権』のファイナル・イベントが2021年10月30日に下高井戸G-ROKSスタジオにて開催された。

Charが監修/審査を行ったこのコンテストは、SNSに投稿されたワウを使用したパフォーマンス動画を審査するというスタイルで行われた。今回のファイナル・イベントでは約100名もの応募者の中から選出された優秀賞5名がライヴ・パフォーマンスを繰り広げた。

この日はラジオDJや構成作家などで活躍するジョー横溝が司会を務め、まず審査員長のCharの開会宣言では、ギターだけでなくベースやキーボード、三味線など様々な楽器とワウを組み合わせた演奏があったことや、優れた演奏動画はどれも個性とオリジナリティがあったため、何回も応募動画を見直して審査を行ったそうだ。

Manavuuu Sakamoto

そして優秀者のパフォーマンスがスタートした。まずアーティスト活動を展開するManavuuu Sakamoto(坂本学)がトップを務めた。ホロウボディのギターを使用し、バックトラックなしでテクニカルかつメロウなフレーズを披露した。

冷泉モズク

続く冷泉モズクはメタルをきっかけに王道のギター・スタイルを追求するようになったそうで、今回は洗練されたAOR風トラックをバックにワウの王道フレーズを繰り出した。

Chayumu-ちゃゆむ-

3番目のChayumu-ちゃゆむ-は、小4からギターを弾き始めて、中学の頃からCharのファンになったとうことで、そのCharを彷彿させるエモーショナルなプレイで観客を惹きつけた。

みゅうとし

4番目のみゅうとしは、女性シンガーとのデュオで活動し、基本的にはアコギをメインに使用しているのだが、今回は派手に歪ませたトーンとフィードバックを駆使したパフォーマンスを披露した。

MOT GUITAR

トリを務めたMOT GUITARは、カシオペアや大村憲司にインスパイアされたというAOR風サウンドにぴったりな軽やかなワウ・カッティングが印象的だった。

5名のパフォーマンスが終了していよいよ結果発表となるはずが、どのパフォーマンスも素晴らしいため優劣を付けられないというCharの意向により、なんと最優秀賞はジャンケンで決めることに。その結果、ジャンケンを勝ち抜いたManavuuu Sakamotoが最優秀賞に輝いた。

Manavuuu Sakamotoには最優秀賞の賞品である黄金のワウが贈呈され、さらにもう一つの賞品であるCharとの共演では、澤田浩史(b)、ZAX(ds)というリズム・セクションを従えた編成でのセッションとなった。スロー・ブルースから徐々にプレイに熱気を高めていき、2人のギタリストがワウを駆使してフレーズを絡んでいくという圧巻のインプロヴィゼーションを繰り広げた。

最後のCharによるミニ・ライヴでは、Charがワウに興味を持つきっかけとなったクリームの「ホワイト・ルーム」、ワウの名手であるジミ・ヘンドリックスの「紫のけむり」からの「からまわり」へと続くヘヴィで迫力あるライヴを披露してくれた。

コロナ禍の中でスタートしたこのコンテスト、この日は優秀賞5名の家族やコンテストにエントリーした人などが見守る小規模のイベントではあったが、このファイナル・イベントが生ライヴとして無事開催できたことが何より幸運だった。ギタリストの感情を直感的に表現できるワウ・ペダルの魅力を体感できたコンテストとなった。

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