3の倍数月2日発売の季刊音楽誌『Player』のウェブサイト。最新号情報はもとより、誌面でできない音楽、楽器情報を発信していきます。

ガールズバンドブロックにカルチャーショック!

オリアンティ表紙のPlayer2020年11月号で女性ミュージシャン特集をしたとき、とにかく物凄い数の女性ミュージシャンをチェックしました。と同時に、こんなにたくさんいらっしゃるのかと驚きましたね。プリプリ、SHOW-YA、ゼルダ世代の僕にとって、こんなに女性ミュージシャンが活躍する時代が来るなんて想像がつかなかった。でもって、特にロックシーンにおいて各楽器で名プレイヤーが育ちつつあるのは日本特有な現象のような気がします。というのはともかく、チェックした中で引っ掛かったのがガールズバンドブロック。驚くことに彼女たちはまだ中学生なのです。接点もないし、まだ実際に演奏を観たこともないからと思って、先の特集での取材オファーは断念したのですが、11月8日、宮ケ瀬ダム野外音楽堂にてワンマンフリーライヴがあると知り足を運んできました!

楽器誌なものでまず驚いたのが安城夢那さんの使用楽器。SNSなどで気になっていたが、どう見てもPRSカスタム24のプライベートストックだよな…しかもアンプはケンパープロファイリングアンプリファイア! 個人的に動画を見ていてまず目を引いたのはMeyさんのファットなベースプレイだったのですが、彼女はワーウィックにフィルジョーンズベース・アンプ。COCOさんはパールのドラムセットですが、終演後にNegi Drumsのスネアのヘッドが割れた〜みたいなことを言っているのをたまたま目撃して、ね、Negi Drums!?とこれまた驚いたのであります。KORGさん取り扱いの製品が多かったので、てっきりそういうエンドース系のバンドなのかと思ったのですが、スタッフさんにちょこっとお話を聞いたところ、ちゃんと調べて購入しているということでした。

同期パートも織り交ぜつつ、3人のソロプレイも織り交ぜたバンドアンサンブルを間近にすると、中学生のバンドっていう現実が全く信じられないのでした。とにかくみんな可愛いのですが、夢那さんはリードヴォーカルも担いつつ、リズムギターのみならずリードやソロプレイ、ワウペダルを駆使したプレイなど、歌えるギタリストとしての魅力を見事に発揮。Meyさんのフィンガリングベースは実際目の当たりにすると凄くファットかつどっしりとしたベースで、楽曲によりスラップもキメてくれます。終始笑顔の彼女は特に存在感を感じましたね。そしてCOCOさんのドラミングもかなり手数が多めなのが面白くて、疾走感あふれる8ビートからファンキーなダンスビートまで、ガールズバンドブロックの多彩な楽曲を見事プレイ。バンド歴2年ほどと聞きましたが本当なのでしょうか? …と、ただただカルチャーショックなのでした。個人的には夢那さんのギターカッティング、Meyさんのチョッパーベースが炸裂する「POWER」がお気に入りで、さらにはTOM☆CATの「ふられ気分でRock’n’ Roll」のカヴァーをしていたのにひっくり返りました。しかもサビが歌われるまで中村あゆみさんの「翼の折れたエンジェル」かと思ってびっくりしていた自分の記憶力の低下にもショックでしたが…。というのはともかくとして、今後の展開が楽しみなバンドと出会えました。とりあえず将来有望なバンドがいるって売り込んでみようかな笑。

編集長だより
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